CANA1W37_02.jpg
生物学論文紹介同人サークル「ハイアイアイ臨海実験所」です。
ここでは、気になった学術論文を紹介したり、同人活動を告知したりします。

2013年06月09日

【論文】Darwinが来た!

How many Darwins? - List of animal taxa named after Charles Darwin.
Milicic D, Lucic L, Pavkovic-Lucic S (2011)
Natura Monteneglina, 10(4), 515-532.


亀藤です。

この論文では生物学に大きな影響を与えたかの有名なCharles Darwinに献名された生き物をリストアップしています。著者らの調べでは、全部で301の分類群(属名・種小名)にDarwinの名前が付けられているとされています。

Charles Darwinと言えばフジツボであります。かの有名な『種の起原』も、8年以上に及ぶフジツボ研究がなければ存在しえなかったものです。そんなフジツボ界におけるDarwinの献名具合はというと…

Order Peduculata (有柄目)
Arcoscalpellum darwinii (Hoek, 1883)
Dichelaspis darwinii (Filippi, 1897)
Trianguloscalpellum darwinii (Hoek, 1883)

Order Sessilia (無柄目)
Chionelasmus darwini darwini (Pilsbry, 1907)
Cylindrolepas darwiniana Pilsbry, 1916
Gibbosaverruca darwini (Pilsbry, 1916)

6種。意外に少ないですね…(この著者らの調べでは抜けてますがサンゴフジツボの仲間に Darwiniella と命名された属もあります)。

このリストではたとえばサシガメの一種 Pristhesancus darwinensis もDarwinへの献名として一緒にリストしています。種小名の「〜〜ensis」は地名を示す接辞語で、人名に対する接辞語ではありません。このDarwinはオーストラリアのダーウィンという地名に由来しています(しかしこのダーウィンという地名がCharles Darwinに由来するらしいので、無理矢理解釈すればこれもまたDarwinへの献名ということもできるのでしょうか)。

また、この論文では最後に
The most probably, the animal list presented here is not complete: (以下略

とする言い訳の文章も入っています。特に化石については全く触れていません。そのため、このリストは極めて不十分なものです。まぁこのDarwinリストが完全になったからってそれがどうしたの、という程度のことではありますが、こういう論文もあるんだなぁ、と新鮮に思ったのでひさしぶりに小ネタを紹介してみました。
posted by 亀藤 at 21:10| Comment(0) | 論文紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: